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たちばな台病院の改革~救急急性期強化型コミュニティホスピタルを目指して~

医療法人社団一成会 たちばな台病院 様

病床機能一般急性期、透析

病床数134 床

地域神奈川県横浜市青葉区

事例紹介_たちばな台病院

【今回の事例のポイント】


課題
たちばな台病院は地域の急性期中核病院として機能していたが、コロナ禍による経営悪化や高齢化の進展、在宅医療ニーズの増加などを背景に、新たな役割を果たす必要に迫られていた。

解決策

  • 救急機能の強化:救急搬送受入体制や他病院との連携を強化。
  • 在宅医療の拡充:24時間緊急往診体制を整備し、在宅医療機関と連携。
  • 入退院支援の整備:ベッドコントロールの一括管理・強化や支援部署の再構築。
  • 地域連携と活動推進:医療機関や住民との連携を強化し、情報発信を強化。

結果
救急医療体制の質向上や在宅医療の充実により、地域住民から信頼される病院へと進化。今後は地域包括ケアシステムの構築や職員の働きがい向上により注力していく。

1. はじめに

神奈川県横浜市にあるたちばな台病院・たちばな台クリニックは、地域密着型の急性期病院として40年以上にわたり地域医療に貢献してきました。近年、病院を取り巻く地域環境の変化や高齢化の進展を踏まえ、救急急性期強化型コミュニティホスピタルへの転換を目指し、新たな改革に着手しはじめました。

2. たちばな台病院・クリニックの概要

  • 所在地:神奈川県横浜市青葉区
  • 病床数:134床
  • 機能:一般急性期、透析
  • 関連施設:たちばな台クリニック(無床診療所)
事例紹介_たちばな台病院

3. 改革の背景

たちばな台病院・クリニックは、年間約1500台の救急車を受け入れ、年間約800件の手術を行うなど、地域の急性期中核病院として機能してきました。しかし、コロナ禍による経営悪化や高齢化の進展、在宅医療ニーズの増加などを背景に、病院は新たな役割を担う必要に迫られつつあります。

4. 改革の目標

たちばな台病院・クリニックは、「あおばモデル」の中核病院として、地域包括ケアシステムの実現に貢献するため、救急急性期強化型CCHへの転換を目指し、以下の目標を掲げて改革を進めています。
  ※地域包括ケアシステム「あおばモデル」とは?

地域住民のあらゆる医療ニーズに対応できる病院となること

  • 超急性期以外の急性期医療から在宅医療まで、切れ目のない医療を提供する。
  • 総合診療的な医療を提供し、複数疾患を抱える高齢者にも対応する。
  • 救急医療を強化し、地域住民の安心安全を守る。

地域に開かれた病院となること

  • 地域住民とのコミュニケーションを強化し、病院の情報を積極的に発信する。
  • 地域活動に積極的に参加し、地域社会に貢献する。

働きがいのある病院となること

  • 職員がお互いを尊重し、笑顔で働ける職場環境を作る。
  • 人事評価制度等によって公平で透明性の高い評価を行う。
青葉区医師会「あおばモデル」のイメージ図

青葉区医師会「あおばモデル」のイメージ図

5. 改革の内容

たちばな台病院・クリニックは、上記の目標を達成するために、多岐にわたる改革を計画しています。主な改革内容は下記の通りです。

救急急性期機能の強化

  • 救急搬送受入体制を強化しつつ、同時に救急医療を質を高めることで、地域から、そして職員からも「選ばれる救急」を目指す。
  • 他の急性期病院との連携を強化し、役割分担を明確にする。

在宅医療強化と連携強化

  • 青葉アーバンクリニックを始めとした地域の在宅系医療機関との連携により、24時間の緊急往診体制を整備する。
    青葉アーバンクリニック https://aoba-urban.jp/
  • 在宅医療の規模を拡大し、青葉区の在宅医療を積極的に担い、支える。

円滑な入退院支援とベッドコントロール強化

  • 入退院支援部署の再構築と業務内容の整備
  • ベッドコントロールの一括管理と強化

地域との連携強化

  • 地域の医療機関や介護施設との連携を強化し、地域包括ケアシステムの構築に貢献する。
  • 地域活動に積極的に参加し、地域住民との交流を深める。

外来機能の見直し

  • 病院とクリニックの機能分担を明確化し、効率的な医療提供体制を構築する。

6. 支援内容

このたちばな台病院の改革にあたって、当社が果たす役割は下記のようなものとなります。

  • 各種事業計画の策定と実行支援
    地域に密着した救急急性期機能強化型コミュニティホスピタルを実現するべく、救急や訪問診療、地域連携の設計や病棟構成などの検討と実行支援
  • 救急急性期機能の強化支援
    当社所属の救急専門医と共にハード・ソフト両面の課題洗い出しと解決方針の提示。物品の在庫や施設レイアウトから、救急受入時の業務フロー改善や医療的判断へのアドバイスなど
  • 在宅医療強化と連携強化
    在宅医療の体制整備(人材、システム、物品、業務等)および地域クリニックへの定期訪問等を実施し、そのフィードバックを踏まえた連携強化の仕組みづくり
  • 医師・スタッフの採用支援
    一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会と連携して、総合診療医の採用および採用後の教育プログラムの提供
  • 地域活動支援
    住民向けの勉強会の開催、夏祭りなど地域イベントへの参加などへの企画・実行
  • 広報・マーケティング支援
    広報・マーケティングの戦略を立案し、それに基づいて各種媒体の改訂や発信を支援
  • 企画・総務・経理・人事機能の支援
    企画系の人材を常駐すると共に、シェアードサービスによって経理や給与計算等の実務アウトソーシングを実施予定

7. 今後の展望

たちばな台病院・クリニックは、救急急性期強化型コミュニティホスピタルを目指し、地域に密着した医療を提供することで、地域住民の健康増進、地域医療の充実、職員の働きがい向上に貢献していくことを目指します。

8. さいごに

たちばな台病院・クリニックは、救急急性期強化型コミュニティホスピタルへの転換という大きな改革に挑戦しています。この改革は、地域住民にとってより身近で頼りになる医療機関となるために、そして地域医療の未来を創造するために、重要な一歩となると考えています。

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